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かちかち山 Kachi Kachi Yama

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今回こんかい中級ちゅうきゅう動画どうがでは「かちかちやま」という日本にほん昔話むかしばなしをします。

あるやまふもとむらに、やさしいおじいさんとおばあさんが仲良なかよらしていました。

おじいさんとおばあさんのいえうらにはちいさなはたけがあります。

おじいさんはここで野菜やさいつくって、おばあさんはいえなか団子だんごつくってらしていました。

あるあさおじいさんが仕事しごとをしにはたけくと、はたけだれかにらされていました。

おじいさんが一生懸命いっしょうけんめいそだてた野菜やさいぬすまれています。

おじいさんはこまっています。「こまったなぁ。だれがこんなことをしたんだろう。」

おじいさんのはたけらした犯人はんにんはたぬきでした。

たぬきがよるのうちにはたけにやってきて、野菜やさいぬすんでいたのです。

やがてたぬきは昼間ひるまにもあらわれるようになりました。

そして野菜やさいるだけじゃなくて、おじいさんにいしつちげつけていたずらをするようになりました。

はや野菜やさいつくれ!おれ全部ぜんぶべてやる!」

いくらやさしいおじいさんでももう我慢がまんできません。

いくらやさしいおじいさんでもおこります。

おこったおじいさんは畑のはたけそばにわなつくりました。

そして美味おいしそうなざかないておきました。

たぬきはべるのが大好だいすきです。いしんぼうです。

ざかな美味おいしそうなにおいにられてやってきます。

「くんくん。うまそうなにおいだなぁ。あ!うまそうなさかなだ!よし、これもぬすんでやる!」とって、さかなろうとしました。

たぬきがさかなばした瞬間しゅんかんわなにかかってしまいました。

「よし!つかまえた!」おじいさんはたぬきをいえれてきます。

「ごめんなさい。ゆるしてください。」といていますが、おじいさんはゆるしません。簡単かんたんにはゆるしません。

おじいさんはたぬきをれてかえっていえはしらしばけました。

なわしばけました。おじいさんはまたはたけもどっていきました。

いえなかではおばあさんが団子だんごを作っています。

たぬきはおばあさんのまえはじめます。

いたいよ〜おばあさん、おねがい、なわほどいてください。なわをとってください。なわほどいてくれたら、団子だんごつくるのを手伝てつだうから。」とおばあさんにたのみます。

やさしいおばあさんはたぬきがかわいそうになってきました。

おばあさんは「わかった。じゃあなわほどいてあげるから、団子だんごつくるのを手伝てつだってね。」そうってなわほどいてあげました。

するとたぬきは自分じぶんあしなわほどき、そうとしました。

たぬきは反省はんせいしているふりをしていたんです。うそをついていました。

やさしいおばあさんはたぬきのうそだまされてしまいました。

おばあさんはげるたぬきをつかまえようとします。

ですがたぬきにされてたおれてしまいました。

たぬきにポーンとたおされてしまいました。

おばあさんはこし怪我けがしてうごけなくなっています。

そのあいだにたぬきはとおくへげていきました。

そこへおじいさんがいそいでやってきます。

おばあさんがたおれてくるしんでいます。

「おばあさんどうしたの?大丈夫だいじょうぶ?」おじいさんは心配しんぱいです。

おばあさんは寝込ねこんでしまいました。

おじいさんは毎日まいにち毎日まいにちおばあさんの看病かんびょうをします。

怪我けがをしたおばあさんの世話せわをします。

でもなかなかよくなりません。

やまうえくすりわりになるくさがあります。

おばあさんのこし怪我けがなおくさがあります。

おじいさんはやまへこのくさりにくことにしました。

「おばあさん、やまっておばあさんの怪我けがくさをとってくるね。」そうってかけていきました。

やま1匹いっぴきのうさぎに出会であいました。

うさぎにたぬきのことをはなすと、うさぎもカンカンにおこっています。

「なんてひどいたぬきなんだ!なんてわるいたぬきなんだ!おばあさんがかわいそう。ぼく仕返しかえししてやるよ!たぬきをらしめてやる!」

つぎうさぎは団子だんごって野原のはらきました。

そこへおいしそうな団子だんごにおいにつられて、いしんぼうのたぬきがちかづいてきます。

「うさぎさん、美味おいしそうな団子だんごだね。」

うさぎはいます。「たぬきくん、このくさはこぶのを手伝てつだってくれる?手伝てつだってくれるなら団子だんごをあげるよ。」

「いいよ!もちろん!手伝てつだってあげる!」そうってたぬきは背中せなかくさ背負せおいます。

「さあこう!」たぬきがまえを、うさぎがうしろをあるいています。

これは火打ひういしです。カチカチといしたたいてをつけます。

たぬきのうしろでうさぎは火打ひういしたたいています。カチカチカチ。

たぬきがうさぎにたずねます。「うさぎさん、うしろでなにしてるの?カチカチっておとこえるけど、なんおと?」

うさぎがこたえます。「ここはかちかちやまっていう場所ばしょなんだ。かちかちどりがカチカチカチっていてるんだよ。」

たぬきは「へぇ〜そうなんだ。」とうさぎをしんじて団子だんごべながらあるつづけます。

そのうち、くさがつきました。

今度こんどはぼうぼうとくさえるおとがします。

「うさぎさん、今度こんどうしろでぼうぼうっておとがするけど、なんおと?」

うさぎがこたえます。「ここはぼうぼうやまっていう場所ばしょなんだ。ぼうぼうどりがぼうぼうっていてるんだよ。」

そのうちに、たぬきの背中せなかにまでがついてたぬきはおお火傷やけどしました。

火傷やけどをして寝込ねこんでいるたぬきのいえに、うさぎがお見舞みまいにます。

「たぬきくん大丈夫だいじょうぶ火傷やけどくすりってきたよ。」とってから唐辛子とうがらしりのくすりをたぬきの背中せなかりました。

いたいよ〜」たぬきはいています。

それからしばらくって、火傷やけどなおって元気げんきになったたぬきはうみきました。

うみくとうさぎがふねつくっています。

「たぬきくん、いまからうみさかなりにくんだ。たぬきくんも一緒いっしょこう」

「いいね!」いしんぼうのたぬきははやさかなべたいです。

はやさかなべたいので、大急おおいそぎですなあつめてどろふねつくりました。

うさぎはきのふねって、たぬきはどろふねってうみます。

ふねうみかべてはじめます。

でもどろでできたたぬきのふねはすぐにみずけてしずはじめました。

たぬきはおぼれています。「うさぎさんたすけて!」

でもうさぎはたすけません。

うさぎはこういます「おじいさんとおばあさんにあんなひどいことをしたばつだよ」

「ごめんなさい!もう二度にどと、あんなわるいことはしません!」たぬきはなんとか、自分じぶんうみからて、とおくへげていきました。

うさぎはうみったさかなって、おじいさんとおばあさんのいえあそびにきます。

おばあさんは怪我けがなおってすっかり元気げんきになっていました。

いたずらをするわるいたぬきがいなくなったので、おじいさんとおばあさんはしあわせにらしました。

今日きょうはこれでおしまい。またね!

今回の中級の動画では「かちかち山」という日本の昔話をします。

ある山の麓の村に、優しいおじいさんとおばあさんが仲良く暮らしていました。おじいさんとおばあさんの家の裏には小さな畑があります。おじいさんはここで野菜を作って、おばあさんは家の中で団子を作って暮らしていました。

ある朝おじいさんが仕事をしに畑に行くと、畑が誰かに荒らされていました。おじいさんが一生懸命育てた野菜が盗まれています。おじいさんは困っています。「困ったなぁ。誰がこんなことをしたんだろう。」

おじいさんの畑を荒らした犯人はたぬきでした。たぬきが夜のうちに畑にやってきて、野菜を盗んでいたのです。

やがてたぬきは昼間にも現れるようになりました。そして野菜を取るだけじゃなくて、おじいさんに石や土を投げつけていたずらをするようになりました。「早く野菜を作れ!俺が全部食べてやる!」

いくら優しいおじいさんでももう我慢できません。いくら優しいおじいさんでも怒ります。怒ったおじいさんは畑のそばに罠を作りました。そして美味しそうな焼き魚を置いておきました。

たぬきは食べるのが大好きです。食いしん坊です。焼き魚の美味しそうな匂いに釣られてやってきます。「くんくん。うまそうな匂いだなぁ。あ!うまそうな魚だ!よし、これも盗んでやる!」と言って、魚を取ろうとしました。たぬきが魚に手を伸ばした瞬間、罠にかかってしまいました。

「よし!捕まえた!」おじいさんはたぬきを家に連れて行きます。「ごめんなさい。許してください。」と泣いていますが、おじいさんは許しません。簡単には許しません。おじいさんはたぬきを連れて帰って家の柱に縛り付けました。縄で縛り付けました。おじいさんはまた畑に戻っていきました。

家の中ではおばあさんが団子を作っています。たぬきはおばあさんの前で泣き始めます。「痛いよ〜おばあさん、お願い、縄を解いてください。縄をとってください。縄を解いてくれたら、団子を作るのを手伝うから。」とおばあさんに頼みます。

優しいおばあさんはたぬきがかわいそうになってきました。おばあさんは「わかった。じゃあ縄を解いてあげるから、団子を作るのを手伝ってね。」そう言って手の縄を解いてあげました。するとたぬきは自分で足の縄を解き、逃げ出そうとしました。

たぬきは反省しているふりをしていたんです。嘘をついていました。優しいおばあさんはたぬきの嘘に騙されてしまいました。

おばあさんは逃げるたぬきを捕まえようとします。ですがたぬきに押されて倒れてしまいました。たぬきにポーンと突き倒されてしまいました。おばあさんは腰を怪我して動けなくなっています。その間にたぬきは遠くへ逃げていきました。

そこへおじいさんが急いでやってきます。おばあさんが倒れて苦しんでいます。「おばあさんどうしたの?大丈夫?」おじいさんは心配です。

おばあさんは寝込んでしまいました。おじいさんは毎日毎日おばあさんの看病をします。怪我をしたおばあさんの世話をします。でもなかなかよくなりません。

山の上に薬の代わりになる草があります。おばあさんの腰の怪我を治す草があります。おじいさんは山へこの草を取りに行くことにしました。「おばあさん、山に行っておばあさんの怪我に効く草をとってくるね。」そう言って出かけていきました。

山で1匹のうさぎに出会いました。うさぎにたぬきのことを話すと、うさぎもカンカンに怒っています。「なんてひどいたぬきなんだ!なんて悪いたぬきなんだ!おばあさんがかわいそう。僕が仕返ししてやるよ!たぬきを懲らしめてやる!」

次の日うさぎは団子を持って野原に行きました。そこへおいしそうな団子の匂いにつられて、食いしん坊のたぬきが近づいてきます。「うさぎさん、美味しそうな団子だね。」うさぎは言います。「たぬきくん、この草を運ぶのを手伝ってくれる?手伝ってくれるなら団子をあげるよ。」「いいよ!もちろん!手伝ってあげる!」そう言ってたぬきは背中に草を背負います。

「さあ行こう!」たぬきが前を、うさぎが後ろを歩いています。これは火打ち石です。カチカチと石を叩いて火をつけます。たぬきの後ろでうさぎは火打ち石を叩いています。カチカチカチ。たぬきがうさぎに尋ねます。「うさぎさん、後ろで何してるの?カチカチって音が聞こえるけど、何の音?」うさぎが答えます。「ここはカチカチ山っていう場所なんだ。カチカチ鳥がカチカチカチって鳴いてるんだよ。」

たぬきは「へぇ〜そうなんだ。」とうさぎを信じて団子を食べながら歩き続けます。そのうち、草に火がつきました。今度はぼうぼうと草が燃える音がします。「うさぎさん、今度は後ろでぼうぼうって音がするけど、何の音?」うさぎが答えます。「ここはぼうぼう山っていう場所なんだ。ぼうぼう鳥がぼうぼうって鳴いてるんだよ。」

そのうちに、たぬきの背中にまで火がついてたぬきは大火傷しました。火傷をして寝込んでいるたぬきの家に、うさぎがお見舞いに来ます。「たぬきくん大丈夫?火傷に効く薬を持ってきたよ。」と言って辛い唐辛子入りの薬をたぬきの背中に塗りました。「痛いよ〜」たぬきは泣いています。

それからしばらく経って、火傷が治って元気になったたぬきは海に行きました。海に行くとうさぎが木で船を作っています。「たぬきくん、今から海に魚を捕りに行くんだ。たぬきくんも一緒に行こう」「いいね!」食いしん坊のたぬきは早く魚を食べたいです。早く魚を食べたいので、大急ぎで砂を集めて泥の船を作りました。うさぎは木の船に乗って、たぬきは泥の船に乗って海に出ます。船を海に浮かべて漕ぎ始めます。

でも泥でできたたぬきの船はすぐに水に溶けて沈み始めました。たぬきは溺れています。「うさぎさん助けて!」でもうさぎは助けません。うさぎはこう言います「おじいさんとおばあさんにあんな酷いことをした罰だよ」「ごめんなさい!もう二度と、あんな悪いことはしません!」たぬきはなんとか、自分で海から出て、遠くへ逃げていきました。

うさぎは海で捕った魚を持って、おじいさんとおばあさんの家に遊びに行きます。おばあさんは怪我が治ってすっかり元気になっていました。いたずらをする悪いたぬきがいなくなったので、おじいさんとおばあさんは幸せに暮らしました。

今日はこれでおしまい。またね!

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